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Dillinger è morto(原題)のsonozyのレビュー・感想・評価

Dillinger è morto(原題)(1969年製作の映画)
3.5
ガスマスクのデザイナー役のミシェル・ピコリが仕事から自宅に戻り翌朝までの不条理・不可解な行動を眺めるかなり不思議な作品。

頭痛で寝ている妻の作りおきの冷めた料理に嫌気しプリンをぶるぶるさせると、分厚い料理本を開き、赤いエプロン着用。
テレビの番組を見たりしつつ本格的に料理を始めるピコリ。

調味料を探しているうちに、新聞紙に包まれた何かを見つけ、その新聞の記事に見入り、料理は一旦中断。
記事はアメリカのギャング/銀行強盗のジョン・デリンジャーについて。
デリンジャーの映像もここで挿入される。
(これが本作のタイトルですね)

やっと包みを開くと、錆びついた銃が出てくるが、特に驚くそぶりも見せず、おもむろに銃の分解を始める。
分解を終えたパーツはボウル(食器)に入れ、料理用のオリーブオイルをかけしばし放置。
その間、楽しい音楽かけながら、料理も着々と進行。(錆びた銃触りまくった手のまま料理。笑;)

その後も、自分や妻の昔の映像や、フィンガーダンスの映像を8ミリを映写したり、レコード変えたり、寝てる妻にヘビのおもちゃで遊んでみたり、同居している女性(メイドさん?)といちゃついたり・・・

そしてキレイにしたパーツから元の銃に組み立てると、赤いスプレーで塗り、白いペンキでドット柄を入れたり・・・
とにかく、一人で夜の時間を楽しんでるピコリ。

この後のヤバい展開から、シュールでおかしなラストまで、他に類を見ないテイストの作品でした。
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