YasujiOshiba

Le spie vengono dal semifreddo(原題)のYasujiOshibaのレビュー・感想・評価

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これはうれしい。いつの間にかフィルマークスにタイトルが上がってる。これはぼくは、2019/10/20、某所の大スクリーンで『血ぬられた墓標』『シーヴァーズ』『マリオ・バーヴァ、地獄の舞踏』と一緒に見たやつ。そのときのメモを以下にペーストしておきます。

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マリオ・バーヴァの1966年『Dr. Goldfoot and the Girl Bombs』を見る。イタリア語のタイトルは "Le spie vengono dal semifreddo" (ちょっと寒い国から来たスパイたち)だけど、これは "La spia che venne dal freddo (The Spy Who Came in from the Cold)":『寒い国から来たスパイ』(1965)のパロディなのだけど、英語のタイトルは明らかに『Dr. Goldfott and the Bikini Machine (邦題:ビキニマシン)』(1965)を連想させるもの。

イタリア映画としての面白さは、ひとつには二人組の喜劇俳優フランコとチッチョが出演しているところ。なにせ、イタリアでは ”I due mafiosi dell'F.B.I." (あやしい二人のFBI)なんてタイトルでも知られているようだ。そして、ラウラ・アントニネッリがお堅い秘書とエロティックロボットの爆弾ガールの二役を演じてくれるところも楽しい。

「ラストの奇想天外な追跡劇は見もの。フランコとチッチョ、そしてラウラとファビアン・フォルテの4人組が、ヴィンセント・プライスの演じるゴールドフット(これはもちろんゴールドフィンガーのパロディ)を追いかけるのだけれど、ほとんどサイレント映画のノリ、コマ落としの文字通りドタバタ追跡劇には、おもわず拍手したくなった。

〔…〕マリオ・バーヴァの作品としては、ほとんど「嫌われている」もののひとつだという作品は、なかなかどうして、時代を感じさせてくれる、イタリアローカルでありながら、グローバルな映画として、なかなか味がありました。
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