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太陽がいっぱいのordinalのネタバレレビュー・内容・結末

太陽がいっぱい(1960年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

アラン・ドロン、まつげ長っが!

殺人直後、市場のシーンで売られている食材の、死体の顔を彷彿とさせる撮し方と刑や金、命の重みを感じさせる天秤のカットを一瞬入れているあたりに遊び心を感じた。

主人公は複数の人格を持つわけではなく本作の中ではあくまでも外見的に他人を演じていたわけだが、「殺したのはフィリップだ、僕じゃない」という台詞からは特定の個人をその特定の個人たらしめるものは何なのかという"同一性"の問いにも繋がると思える。

タイトルの太陽とはお天道様、つまり神を意味しているのだろうか。終盤、一時味方したと思われた"いっぱい"の太陽は結果的に主人公を正しく罰したのであった。
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