悪魔の毒々タケシくん

オレゴン・ホテル 恐怖の館の悪魔の毒々タケシくんのレビュー・感想・評価

1.0
昔のB級映画は、B級とはいえども最低限、映画の体裁を保っていたように思う。おそらく、昔はそれほど簡単に映画が撮れなかったからだろう。B級映画の巨匠ともいえるエド・ウッドも一応はハリウッドの人間で、最低限、映画作りのノウハウを知っていた。
ただ二十世紀に入ってからのB級映画は本当に容赦がない。ただつまらないだけならまだしも、ひどいものだとホームビデオや自主制作映画が間違えてビデオ屋や配信サービスに並んでしまっているようなのまである。
おそらくは技術の進歩とともに映画作りのハードルが下がって、誰でも映画が撮れるようになったからではないかと思う。

本作はそんな、"間違えて配信サービスに並んでしまった自主制作級映画"の一つだった。
一言で感想を言うなら、久々にとんでもないものを観てしまったというのに尽きる。
「食人族捕獲計画」を観て以来の衝撃だった。
普段ならば、レビューに何かネガティブなことを書くときは、ちゃんとその理由まで書くよう心がけているが、本作にいたってはそんなことをするのも却って野暮である。

ただ、"おばちゃんが主人公をフライパンで気絶させるシーン"はすごくよかった。
あんなのドリフでしか見たことがない。