ゆいはん

キングダム2 遥かなる大地へのゆいはんのレビュー・感想・評価

4.5
戦災孤児の信(山﨑賢人さん)は、王弟のクーデターにより玉座を追われた王・嬴政(吉沢亮さん)に出会う。嬴政は信の幼なじみであり、王宮のクーデターに巻き込まれて亡くなった漂と瓜二つだった。信は嬴政に力を貸し、河了貂(橋本環奈さん)などの仲間と出会い、見事に王宮を奪還。あれから半年…。信はとうとう戦場に出ることになる。

元々原作を読んでいて大好きな作品。当然1も鑑賞済。今回、蛇甘平原の戦いがメインということで、5~7巻まで読み直しをして鑑賞。

2時間半と思えないほどとても濃厚で濃密だった。戦場シーンはさすがのもの。圧巻、迫力という言葉が本当によく合う。邦画でここまでのクオリティはかなりすごいんじゃないか?

すべては原作通りにはいかないと思っていたけど、原作者の原泰久さんが「続編が決まってすぐに「2」は蛇甘平原を描くことになったのですが、そのままやってしまうと「1」とは異なりほとんどが戦場シーンになってしまうんですよね。より多くのお客さんに観てもらうためには、ドラマ部分でオリジナル要素を加えることが必要かなと考えました。ドラマを描くに当たって、今作で初登場し且つ原作でも信と深い関係があるキャラクターが羌瘣だったので、「祭」を含む一連の流れを「蛇甘平原」に組み込むことになりました」とコメント。「原作にはない信と羌瘣のオリジナルシーンを描くために、連載が合併号に入るお盆休みを使って50ページほどのネームを切りました。『本来描こうとしていた信と羌瘣の物語』を表現できたと言えるかも知れません」と公式HPでコメントしていたのを見てもう納得。原作をできる限り崩さないように、映画ならではのキングダムを見せてきたと。

原作では羌瘣が登場してくるが、そこまでピックアップされないから出番は少なめ。ただ、映画ではもちろんそうはいかないだろうと思っていたら、羌瘣にかなり焦点もあてており、初めて羌瘣を見る人も感情移入しやすいと思う。羌瘣の心情の変化もしっかり描かれていたのがよかった。まさに原泰久さんのコメント通り。

羌瘣の過去を知ってるのに、映画で清野菜名さんを演じる羌瘣に何度も涙出そうになった。そして、実写で見れた「トーン、タンタン」は思わず興奮。自分が思っていたリズム感が実写とまったく同じだった。羌瘣はいろいろなキャスト予想があったけど、清野菜名さんしか羌瘣は演じられないと確信。

原作よりかなり伍に焦点があてられているなと。まぁ、原作通りにやったら山﨑賢人さん映画になってしまうので。笑

やはり王騎(大沢たかおさん)の存在感。原作でも少し登場しただけなのに、映画でももう大沢たかおさんの存在感が異彩を放ってた。王騎ももう大沢たかおさんしか演じられない。

そして、エンドロール後の続編発表。明らかに姿が映った、李牧、紫夏、摎、龐煖の4人。誰が演じるのかすごく楽しみ。
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