(この度完全版をみたので通常版に追記する形でレビュー)
本当に素晴らしい映画だ。
納得できない部分もあるんだけど、言葉にできない良さがある。
通常版よりもひとつひとつの出来事に時間が割いてあるので感情移入がしやすい。
まず、故エンニオモリコーネの音楽が徹頭徹尾素晴らしすぎる。なんじゃこりゃ。最大級の敬意と感謝の念を送りたい。
嵐の中の演奏会や、ピアノバトルなど、名シーンしかない映画とも言える。
その中でも、レコーディング〜ロマンスのシーンの一連は目に焼き付けたい。
何て素晴らしいシーンだろうか…。
ここまで音楽と映像をリンクできるのは奇跡に近い。
こぼれ落ちる感情を音楽と結び付けた演出には心が震えた。
ささやかな贈り物、
渡せなかったレコードを割る時の思いは……
音楽を奏でることはもしかしたら「独白」に近く、それは「秘密」だとも言える。
「秘密」はきっと誰にも渡してはならないもので、それは自分にとっての内なる世界そのもの、無限へと繋がっている。
そうして無限に手を伸ばすこと、自分だけのとっておきの秘密を増やしていくことが人生なのかもしれない…
といったことをラストシーンの1900の語りを聞きながら考えた。
それにしても何を考えているかわからないティムロスの演技がハマっていた。目が綺麗。