ヒラリー

あのこは貴族のヒラリーのレビュー・感想・評価

あのこは貴族(2021年製作の映画)
4.5
あのこは貴族 年忘れオンライン試写会にて
2020年最後の映画であり、2000レビュー目
原作未読、キャスティングも逆じゃない!?って思ってたけど予想を大きく裏切られた。いい意味で。
箱入り娘として何不自由なく暮らしてきた華子
身内からは結婚を急かされ、それが幸せであり最良の選択だと疑わずに生きてきたが婚約者に振られ、よく相手の事も知らずに弁護士の幸一郎と結婚
程なくして彼が浮気していると思われる女性美紀と知り合う事になり…
華子は日本特有の古風な女性像
一方努力で慶応に入るも家計が苦しく中退、水商売で再会した幸一郎とだらだら関係を続けた挙句、彼の婚約を他人から聞かされる美紀
すぐに彼の元から引き、一人でも生きていくという意思を持った現代でよく見る女性像で対照的な二人
ありがちな女性同士の対立ではなく、女性の自立を重点的に見せた本作
あまりにマッチした境遇過ぎてめちゃくちゃ胸が苦しくなった(アラサー未婚女性)
美紀は住む世界が違う華子を、華子は自立して強く生きる美紀を。
所詮ないものねだり
子は親を選べないし、住む世界が違う人と同じ世界で生きることって難しい。
20年来の友人と会って胸の内を明かした時の事を思い出して喉がギュッとなった。
普通の人、ピッタリな人っていうのが一番理想が高いのかもね。
図星だった。
恋愛関係って妥協も大事だけど他にもいろいろな問題を抱えてる。難しい。年を取るほど難しい。
一人で生きていくとは正直まだ言えない、将来的に不安がたくさんある。
同じグループの友達が結婚すると言ってた時、その子の旦那さんが大丈夫なのか本人のいないところで心配したりもした。
色んな思い出が映画と所々シンクロして感情がごちゃごちゃになりそうだった。
言いたいことが沢山ある。
これを見た女友達と話がしたくてたまらない。
今年最後、素敵な映画をありがとうございました。
ヒラリー

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