前半は、自分の中でお決まりの劣等感を抱いてしまって、涙が出た。
わたしは、自分よりも育ちが上流の人達とばかり関わってきて、当たり前がみんなと少しだけ違くて。冒頭の椿山荘もわたしにとっては背伸びをした場所だった。
わかる世界だから悲しくなった。
そして本当に育ちがいい人は心が広くてピュアで良くも悪くも素直。華子がそのまま。そんなところも羨ましかった。
未来を自分で切り開く新時代的女性の素晴らしさを描きたい作品とわかって見ていたけれど、
皮肉にも育ちが違う人とは価値観は異なることが多く、深い仲を続ける事は難しいということも際立っていて、美しくも苦しい映画だった。
言い方は悪いけれど、わたしは自分よりも上階層の人に対しても、下階層の人に対しても、違和感を感じる。特に下階層とはどうしても無意識的に距離を取ってしまう。
そんな自分も情けなくて、もっとフラットに他人をみれる人になりたいと思った。
