蘭豆

あのこは貴族の蘭豆のレビュー・感想・評価

あのこは貴族(2021年製作の映画)
3.0
この映画、普通すぎて何だろう?

慶應大学の附属から上がった華子(門脇麦)と受験組の美紀(水原希子)の物語。貴族階級?の穏やかながら息苦しい人間関係。心は自由だが経済的に行き詰まる庶民の現実。どちらもありがちな普通の話。

心躍るシーンはない。結婚適齢期を迎えた2人の女性。それぞれの時間がただ静かに流れる。失恋、お見合い、結婚、起業…さまざまあるけど、どれも特別じゃない。作中の「今日あった話を普通にできる相手がいる幸せ」や「普通が一番難しい」などの言葉がこの作品自体を象徴している。

華子が「庶民」の日常に誤って足を踏み入れ、慌てて逃げ出す居酒屋が先頃閉店した神保町の「酔の助」。これは、なんだかしみじみ。。
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