おおた

あのこは貴族のおおたのレビュー・感想・評価

あのこは貴族(2021年製作の映画)
3.4
階級と幸福は比例しない。
「自分で動かないと実家のレールに沿うだけ。その点で私たちは似ている」という水原希子のセリフが印象的。

人の流動性が高まった事と、自由恋愛が主流になった現代では、階級を強固にする事を目的とした婚姻の形は揺らいでいる。

作中では青木家だけが本当の上流階級で、主人公の家はただのアッパーミドルで中途半端に上流階級ごっこをしてるだけだと思う。
松濤に住んでいようがプロレタリアートなら庶民と本質的には変わらない。だからこそ主人公は青木家ほど「婚姻」を割り切る事が出来ず自尊心の問題に悩む。

シスターフッドものとして面白い。
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