東京は階層分けされている。その通り。違う階層に生きる華子と美紀はほんの一瞬すれ違って、けれどそれぞれの階層でその日合ったことを語れる親友とそれぞれの人生を生きていく。けれどそこに悲壮感が漂わず明るい未来を感じさせるのは、身につける洋服や通うレストランが違っても、それぞれが自分自身の選んだ人生を他の誰とも戦わせず自分自身のために生きているから。それが許される街だから。
原作も好きですが、色濃すぎて浮いていた女性の自立や男性優位の社会に対するメッセージ性を作品にうまく溶かし込んでいて、東京という街自体を主役に据えられているのがすごく上手いなと思いました。
