こつぶライダー

あのこは貴族のこつぶライダーのレビュー・感想・評価

あのこは貴族(2021年製作の映画)
3.8
母の言葉を思い出した。

「女性は友人がいてこそ」

家庭にいれば妻や母の役割を、外では仕事での顔を持つ女性は、上手く繕ってるなぁ〜と思う。
対して、男性は比較的どこにいても変わらない自分自身であることが多い。

幸せの形は人それぞれではあるけど、ツラいときにツラいって吐き出せたり、本当に楽しいときに自然と笑顔でいられるような存在がいることが幸せなんだよね。


20代後半にもなると、周りも結婚して子どもを持ち始めるから、どうしても結婚=幸せと描きがち。
適齢期?っていうのかな。誰しもが一度は通る道。

なんか、義理の姉もそうだったな。
長年付き合ってた彼氏がいたけど、結婚の意思がないと分かった途端、別れてすぐ別の男と結婚したっけ。


女性の幸せについて描いた作品でしたが、男性の自分も、階級の違いとか上京組の気持ちとか通じるものはあった。
上京して私大に通ったもんだから、お金持ちの東京出身者もいれば田舎から来た人もいたし、育ちについて考えさせられたっけ。

ある程度同じような階級同士でつるんだり、付き合ったりするのが一番だという考えは変わらないけど、その人にとって幸せならOKだと思う。

はじめは椿原華子(門脇麦)が結婚に焦る姿がどうもイライラした。彼女って、金持ちの実家に大事に守られて育った世間知らずなお嬢様で、何も取り柄がないから魅力なんて感じられない。

でも、彼女が幸一郎と結婚・離婚を経験する過程で、時岡美紀(水原希子)と出逢って、彼女の生き方を通して幸せについて価値観が出来上がっていくのが見れて、最後は彼女を応援したいと思えた。

また、2人の女性を通して"東京"という街を可視化できたのも面白かった。
自分らしく生きることが幸せですよ。
こつぶライダー

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