じんわり、いい映画だった。
"貴族"のはなこと、"平民"のみき。
はなこの婚約者はみきの友達。
出会いの場面で、みきを彼女と勘違いしたはなこと、女同士の戦い始まるか！？とどきどきしたけど、石橋静香さん演じる共通の知り合いのセリフ通り、特にいがみ合うこともなく。そのセリフが本作の根底にある気がして、忘れられない。
以下、そのセリフ
(世間では)
おばさんや独身女性を笑ったり、
ママ友怖いって煽ったり、
女同士で対立する様にしむけられるでしょ？
私そういうの嫌なんです。ほんとは女同士でたたきあったり、自尊心をすり減らす必要ないじゃないですか。
ほんとそう！その通りだと拍手したい気持ちになった。
民主主義だけど、本作にもある様に日本にも見えない階級の壁は確かに存在している。そこに、みきと出会って初めて気づいたはなこ。それでも、2人の立場や生活が劇的に変化するわけではない。
そこがリアルでこの映画の好きなところ。何も大きな事件はなく淡々と進んでいく今作だったけど、心に沁みるセリフがあったり、忘れられないセリフがあって、いい映画だった。
