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あのこは貴族のKHのレビュー・感想・評価

あのこは貴族(2021年製作の映画)
4.5
東京、とうきょう、トーキョー色んな交錯した東京を舞台に主人公の門脇麦と水原希子とを描いた作品。
優れた役者、監督によって作られた完成度の高い作品。
一つ一つの演技や演出が映像としてレトリカルで物語自体大きな起伏は無いが素晴らしい作品になっている。
一括りに東京と言えども、人によって住んでる世界があまりに違う。だからと言ってアメリカのニューヨークみたいに格差が他者から目に見えるほど顕著でないため、グラデーションになってるからこそ辛い部分が東京にはあるのかもしれない。
辛さとか絶望は絶対的な物差しがある訳でなく、相対的に存在してるから安易に断言できない。
だからこそ、水原希子の「どんな生まれでも最高の日も涙が出る日もある。」って言葉が染みる。
題名や作中を見ると水原希子と門脇麦の間に圧倒的な格差を感じるけど、
この映画は決して分断を描いた作品じゃなくて希望が感じられる。

この映画の見どころはなんと言っても、水原希子と門脇麦の魅力。
門脇麦の上品さと、家族の前にだけ見せるあどけなさが可愛かった。
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