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あのこは貴族のPoMooNのレビュー・感想・評価

あのこは貴族(2021年製作の映画)
3.2
階級というより、住む世界が違う二人の女性の成長物語、じゃないかなぁ?本来棲み分けされてて、直接出会うはずがない華子(門脇麦)と美紀(水原希子)が幸一郎(高良健吾)を通して顔見知りになるが、二人の話は平行に進み、交わる場面は少ない。

今作で私的にとても好感度高かった場面が華子と美紀が友人逸子を通して出会う処。女性を分断する社会&女同士で、責めあったり、叩きあったりする必要無いという逸子の言葉がいいし、華子と美紀は互いの違いを認識し、立場を確認した会話するだけ。思考の成熟を感じる。

好きじゃ無い言葉で、親ガチャがあるが、片や生まれ育った家が裕福で世間知らずなお嬢様、華子。周りも結婚&子作り=安定がレールの定説。片や有名大学に入っても学費が払えず、夜のバイトをしても追いつかず中退の選択をする美紀。親ガチャと生まれた場所の違いを羨む事も蔑む事も無く、自分の人生を生きようとする二人の姿が清々しい。そしてそれぞれを理解してくれる友達の存在がいい。

育ち・環境が違っても『最高と思う日も、泣きたくなる日もある』
No1238
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