れお

あのこは貴族のれおのレビュー・感想・評価

あのこは貴族(2021年製作の映画)
4.7
これはマジで観て良かった。

大雑把に言って家が金持ちなら、頑張って勉強したり毎朝満員電車に揺られて働きに行かなくてもいいかもしれない。
庶民は一生懸命勉強していい会社に入って懸命に働くのかもしれない。(人それぞれです)

でも、美紀=庶民(水原希子)の自然体でしなやかな生き方が一番素敵に見えた。

主人公の花子の「東京一流家庭」の暮らしや価値観が動画として観れてとても興味深かった。こんな世界があるんだな・・・。

花子は家族・周囲からの期待に沿うように人生を歩んできた。同じく一流家庭で育った幸一郎と出会い結婚するけど、自分と同じような苦しみを幸一郎が抱えていることを知りながらも花子は幸一郎と夫婦として苦しみを分かち合いながら生きるのではなく、「離婚」をし、仕事を通じて自分の人生を歩むことを選択する。

ラストの、花子と幸一郎の再開のシーンがとても幸福そうだったのは、「離婚」という選択肢をとったけれど、花子にとっても幸一郎にとってもお互いの関係性にはそれが最良の選択だったと思わせてくれる。

一族の期待に沿って政治家の道を進む幸一郎の人生に、今後幸せは待っているのだろうかと心配するけど幸一郎は学生時代から適度に遊ぶ「ガス抜き」の術を身につけているようなので、たぶん大丈夫なんだろうな。

育った世界をそのまま生きることが「悪」ということではないけれど、花子がそこから抜け出し力強く生きていく姿がとてもカッコよく清々しかった。

本当面白かった!!!!
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