そんな感じ

あのこは貴族のそんな感じのレビュー・感想・評価

あのこは貴族(2021年製作の映画)
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水原希子と高良健吾が好きでずっとみたいと思っていた映画。年末やっと見れた!

階級の文化の違いが物語の主軸になっている。最後のシーンでは、華子は階段の途中にいて、幸一郎は階段を登った2階にいたのが印象的だった。階級の違いを表しつつも階級を超えた絆がそこにあるような気がした。

幸一郎が華子と結婚した後に議員秘書の仕事をし始めてどんどん忙しくなっていく。そんな中で仕事を終えてベランダでぼんやりしている幸一郎のところに華子がやってきて2人は会話をする。その会話ややりとりが華子にとって離婚や友人の秘書になるターニングポイントだったんじゃないかと思った。華子が幸一郎になんでも言ってほしいんですと言ったところ、幸一郎は華子に、君が僕と結婚したように僕は政治家になるように育てられてきたんだよ、と言う、その言葉は華子にとって、君は君の意思ではないところで僕と結婚したように僕も僕の意思ではないところで君と結婚して政治家になるんだよという幸一郎の思いが乗っていると感じられるものであり、さらにいえば、なんでも言える関係になることを幸一郎から却下されたと受け取ることのできるものだったんじゃないかなと思った。
またそれだけではなく、幸一郎との間に生まれてくる子どもは未来を制約されていることが大きかったのではないかとも思った。華子が華子のおじさんに仕事を少し始めたいと思っていることを伝える場面で子供の話になり、そこでおじさんから子供が男の子なら家を継ぐことになるのではないかと言われときに、華子の瞳の水が増えてるように見えた。その事実は、華子にとって、華子が経験してきたような閉塞感のある人生を子供に背負わせるということでもあり、それは、華子の望むことと決定的に違う未来だったんじゃないのかな、なんてことをぼんやりと思った。 
またまた、いえば、美希が田舎でも東京でも子供は親と同じレールにのってるんだよねって言葉が、初めて華子に同じレールを乗っていることに気づかせることのできた言葉だったのかもしれないと思った。それが華子に自立させる言葉の一つだったのかもしれない。

華子がお雛様を仕舞うシーンはまさに箱入り娘っていう感じだった。

個人的には美希に幸せになってほしいな。地方から慶應に入って経済的な問題で大学してキャバクラで生活費稼いでキャバクラの人脈で就職してそこの会社で培ったノウハウを活かして友人と起業とか、どんだけ努力家かつ真面目なの?素敵すぎるよ?!!って思った。ちゃんと幸一郎とは縁切るし、華子には悪態つかないし嫉妬もしないし、両親を恨まないし、、現実に屈せずに自分の未来を自分で掴み取っている姿はキラキラしていたよ、、、ほんと出来過ぎてるよね人間として。
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