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劇場版 BEM ~BECOME HUMAN~のkuuのレビュー・感想・評価

劇場版 BEM ~BECOME HUMAN~(2020年製作の映画)
4.0
『劇場版 BEM BECOME HUMAN』
映倫区分PG12.
製作年2020年。上映時間90分。

何となく観た覚えがあるアニメ『妖怪人間ベム』をリブート版としてよみがえらせた。
マンガを再起動してるだけあって、斬新でスタイリッシュやし入り込みやすかった。
物語をこないに膨らませ、私的には精巧に成功してるんあんまりないので、オッサンでも楽しく観れた。

🎼闇にか~くれてたちションベン
俺たちャ妖怪人間なのさぁ🎵
ひとにオケツを見せられぬ
ケモノのようなこのチ◯ポ
はやく人間にナリターい🎶

※なんか替え歌は妙に覚えてるアニメすが、もちろん主題歌もスタイリッシュな仕上がりで、『りぶ』ってアーティストが歌唱する『unforever』って題された曲で、TK(凛として時雨)が楽曲提供、アレンジ、ミックスを担当したシャレオツな曲でした。

2019年のテレビアニメがあったんやなぁ知らなんだ。
キャラとかの設定やら話の流れとかは、作中に触れてるし、全く知らん方でもアニメ嫌いじゃなければ楽しめると思います。
テレビアニメ『BEM』の劇場版っすね。

壮麗と退廃、繁栄と貧窮が運河を隔てて共存する都市リブラシティ。
街で続発する不可解な事件を追う刑事ソニアは、
ベム、ベラ、ベロ
という3人の妖怪人間と出会う。
事件の容疑者として追われるベムたちだったが、実は彼らは
『人間になりたい』
ちゅえ願いから事件を解決し人々を助けていた。
渋い設定になったもんや。
リブラシティを裏で操る
“見えざる議会”
の首魁である妖怪人間ベガと対峙したベムたちは、激しい戦いの末に姿を消す。
2年後、ベムの行方を探し続けるソニアは、目撃情報からドラコ・ケミカルという製薬会社にたどり着き、そこでベムに瓜二つの人間ベルム・アイズバーグと出会う。

昔、アニメ観たけど、内容はあまり覚えてなかったけど、あのオドおどろしいキャラはいまでもトラウマ級に刻まれてたが、今作品は先にも述べたようにスタイリッシュっすわ。
ベラは、あの口裂けた怖エエ姉ちゃんやないし、長いこと会ってない実姉ににてたが、リブート版じゃ似ても似つかないかな。
ベロも今時の窪田正孝系のBOYなんやしビックらコきまくり。
普通、元祖をこないにイジリー岡田?じゃない、いじり倒したら受け付けないけど、イジリー岡田は受け付けない小生の私的ながらメチャクチャ現代チックで良かった。
アニメ製作素人の小生が書くのは烏滸がましいですが、作画のクオリティも高いとおもいましたよ。
ベム、ベラ、ベロのキャラのセンスもエエし、リブート製作のテクあるなぁ👏。
今作品の主人公ベムの苦悩はアニメながら考えてもた。
ベムの行動の原理にあるんは、助けを求める人間を見てみぬふりをしたら、ただの妖怪になっちまうみたいな感じです。
これってのは、仏教思想にも通じると思います。
なんて名の菩薩さんやったか忘れてもたが、四十八願をかけたモンに通じる。
私を呼ぶほんのわずかな声であっても、それを見過ごすことはできない。たとえ自分がそれに関わることによってどのような不利益を受けようとも、救いの手を差し伸べる。
これってあらゆる菩薩の行動の原理やったかな🙄。
それをメタファーとして表してるとも云えなくはない。
ベムの恐れられ迫害されながらもホンマひたすら人を救うとちゅう行動を取りよるが、言葉で明確に行動の理念や原理は語られてへん。
ベムたちてのは、人を救うちゅうことのために
『人間になる』
ちゅう悲願をあえて断念しとる。
自らが人になるってのは、ベムにとっちゃ悪を取り入れることに他ならないんかも。
そないなとこから生まれよるジレンマやトリレンマだとか、ベムたちにとっての問題は人になることで諸行無常(常なるものはない)の命を獲得しちまう。
自らの命が諸行無常になっちまうことで、他の人たちを永久に救済するということが出来なくなっちまう。
ベムにとって、己がなりたいモンになることよりも、他のモノを永久に救済し続けることが彼の悲願なんかも。
彼らは自分たちを人でもなく、
また、ただの妖怪でもあらへん
『妖怪人間』
として生きると自己を確立してる。
この境地てのは輪廻に苦しむ衆生を永久に救済し続ける大悲の菩薩に通じるものちゃうかな。
西遊記の妖怪たちにも通じる。。。
っと妄想を膨らますのもこれにて😅
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