叡福寺清子

秘密のキッスの叡福寺清子のレビュー・感想・評価

秘密のキッス(2014年製作の映画)
3.0
カズレーザーさんだったと思うのですが(違ってたら秒で謝ります),「恋愛映画は2時間かけて助平するまでの過程を描いてるわけで,そんなの観る意味がわからん」と仰られておりました.もちろんそういう恋愛映画もございましょうし,そうでない恋愛映画だってございます.でも,本作は前者.もうちょっとエイズ陽性者のアレコレが挿入されてましたらスコアは若干高くなるのですが,通り一遍に終始しており終盤には睡魔さんが近寄ってまいりました.でも,オープニングロールのお洒落感は超一級.そこが頂点と言われても,いたしかたがございません.

そもそも男性ルポライターは,対象者一名で記事を書こうとしていたのでしょうか.それはあまりにも偏った内容になるんじゃないかしら.〈王貞治物語〉みたく特定人物の記事ならともかく,エイズ陽性者の現状なんて性別年齢で大きく異なるんだから,複数名のインタビューが必要で,であれば最初っから「これこれこういう記事を書きたいから,協力してくれる?」って自身の身分を明かせば良かっただけと思われます.本作の場合,恋愛事情にしたいが為の設定があざとすぎて,物語の幅を広げる余裕が感じられませんでした.うん,まぁそもそも他人の助平観てもしょうがないんですけどね.なお個人的には,半分プー太郎なアナ・デ・アルマスよりも,出版社で向かいの席に座ってて,後に懇ろになる人がタイプでございました.えぇ,そうです.私はできるタイプの女性に滅法惚れやすいのです.