ろーぜす

リフ・ラフのろーぜすのレビュー・感想・評価

リフ・ラフ(1991年製作の映画)
3.7
たぶんロバート・カーライルはこの映画が初主演じゃないかなあ
ロバート・カーライルは何故かこういう役がしっくりくるんだよねえ

サッチャー政権時代の労働者階級
特にその中でも底辺の労働者を描いた
リアルな作品かな
イギリスの映画を観る前は
イギリスって音楽など文化的にも先を行って華やかで豊かなイメージがあったんだけど
1990年代のイギリス映画を観るようになって
イギリス社会もそうではなかったんだなと知ることができた
私たち日本人はサッチャーの
リーダーシップの強さをニュースで見たりしたけど
実際イギリスに暮らしている人達
つまりイギリス国民の生活
イギリス社会はどんな感じなのか
わからなかったと思います
もちろんイギリスの人みんなが
こういう生活、仕事をしていたわけではないけど
サッチャー政権時代に失業者を
たくさん出したというのはイギリス映画を通して知りました

1990年代に
イギリス映画で労働者階級の人や家庭が主役の映画って結構あって観てきましたが
この映画はひと味違う
だいたいの映画は労働者階級社会の中でスポーツなり、音楽なり別の所に希望を見いだし熱中するストーリーとかはあるけど
この映画は等身大でリアルに
労働者階級の生活を描いている
こと
ある意味ドキュメンタリー的な映画かな
これがあの華やかなイメージがある
ロンドンなのかと思うと
イギリス社会の闇って深いんだなあ
彼らがこの社会から抜け出せる事ができるのか?と思ってしまう

こういう歪んだ社会構造はどの国にもあると思います
日本だってそうなんじゃないかなあ
それを正す事ができるのは政治しかない
当時サッチャー政権がもたらしたものと同時に産み出された負の部分私は別にサッチャーを批判しているわけでも賞賛しているわけでもなくて
人間は往々に光だけを写そう、見ようとします
でもこういう闇、光が当たってはない部分もしっかり見る必要があり
そこを政治はどう修正していくかなんだけど
時の政権はなかなか思いきった手を打たない、もしくは打てないでいた
これは日本にもあてはまるんじゃないかな?
具体的に書くことはできるのですがあまりこういう場で政治の事とかを書くのはね
というわけでここまで!

でもまあこの映画を観て
救いだったのは彼らの笑顔かな
どんな事でも明るく楽しく!
そうすればきっと光が見えてくると信じて生きていきたいものですね
ろーぜす

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