Kakutani角谷

キングダム・オブ・ヘブン ディレクターズ・カットのKakutani角谷のレビュー・感想・評価

3.8
史劇大作映画として再評価の風潮が見られる本作である。十字軍の話でも西洋の大谷吉継、ボードゥアン4世vsイスラムの英雄サラディンという盛り上がるしかない題材を扱っている。
さすがのリドリー・スコット貫禄の画作り。オーランド・ブルームはこの手の映画の主演をつとめるにはちょっと線が細いか。
キリスト教国視点の作品ですが、イスラ厶勢がまともに描かれていることに感心しきり。
まあ、もともとサラディンはリチャード一世などより、人格的な評価が高い人で下げようもないでしょうが。
1000年経ってもいまだ神の国(エルサレム)の平和は程遠い、というラストの文言が重いのであります。