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藍宇(ランユー) 情熱の嵐のRのレビュー・感想・評価

3.8
こないだ見たインファナルアフェア2に出てたフージュンが出てるゲイのラブストーリー! それは見てみねばなるまい!と思って見てみたら、あれ?昔見たことあったわ。あまりに印象が薄くて忘れてしまってた。この度2回目見てみると、あ、結構いい映画だな、と。すごいスピードで話が進んでって、いつの間にか数ヶ月とか数年過ぎてたりするので時々???てなるけど、ついて行けないほどではない。なのに全体としては静かでスローな印象が残る。テーマはガッツリ恋愛。あまり恋愛的なやりとりに関心のないボクは、眠いとき見たらたぶん落ちる系。そんな中、時おり時間がジャンプしたり、コマ送りスロー再生みたいになったり、いろいろエフェクトかかってて、目を惹きます。ストーリーは、若い自信家の実業家ハントンが、ある日、田舎から出てきて苦学生してるランユーという学生を金で買って、一夜を過ごすとこから始まる。ランユーにとっては初めてのセックスやし、田舎出のピュアな青年なので、ハントンを深く深く愛してしまう。一方ハントンは都会派ワンナイトスタンダー、しかも傲岸かつ冷徹。何だかんだでふたりは付き合いをするようになるが、ハントンは、恋人関係なんて永遠には続かない。お互いを知り尽くして飽きたらお別れだ。と最初に言い切ってしまう。それを悲しそうに聞くランユー……おそらく普通は、ハントンやな奴だなー、とか、ランユーかわいそう、とか、ランユー、女の子みたいで可愛いと、そんな感じになると思うんやけど、僕は逆で、ハントンの方が最初から好きでした。役者がイイってのがでかいけど、ランユーみたいに恋に入り込み過ぎてずっと従順に思ってる、みたいなのが苦手なもので…。ハントンくらいドライなのをジワジワ溶かしてマイルドにしていく方が面白いと思うよ笑 彼らの初めての夜は、ふたりとも性器むきだしフルフロンタル、けど日本版はボカシが入ってておもんない。セックスの後ちゅっちゅやってて、お、また立ってきたな、って言ってるシーンもボカシがあって、え、見えないと意味ねぇじゃん…。てな感じでセクシャルなシーンはかなり濃厚だったりする。で、ハントンは金持ってるので、ランユーに車買ったげたり、マンションを買ったり、けど仕事で魅力的な女性に出会い、立派な男は結婚して子どもを持つべきなのだ、という理由で、電撃的に結婚を決めてしまう…ランユーは激しくハートブレイク…個人的にはランユーの女々しいリアクション苦手すぎて、グフってなりました。そして、この後、ハントンの事業にゴタゴタが起こったり、いろいろあって、突然えっ!て展開になって、急速にエンディング。そう、ホント、人生っていつなんどき何が起こるか分からないんだよなぁ。ハントンはある時言ってたっけ、人間は死んだらおしまいだ、と。それに対してランユーは、記憶に残る間はおしまいじゃない。って言ってて、ハッとさせられた。死んだら何もかもおしまい、なんていう根も葉もない言説を信じるほどボクはナイーブではないし、ランユーのことばもハントンのとほぼ同じくらい刹那的であると思う一方、これはこれでかなりインパクトと愛と意味のある言葉だなー、と感動。結局この言葉によってハントンは救われるんだよね。Life goes on。オレも今後は言うてこ。イイ話でした!
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