岩ちゃん

日本沈没の岩ちゃんのレビュー・感想・評価

日本沈没(2006年製作の映画)
4.0
「日本沈没」《良作》
日本が沈没する時、あなたならどうする?
樋口真嗣 監督 長編映画第2作目
元は1973年の名作であり、これまで数々のリメイクやドラマ化がされた名物映画
久々に映画として蘇ったが、邦画のエンタメディザスタームービーに改変されたことで不遇な扱いを受けたかわいそうな作品

これもそこまで酷くはない(笑)
ただ、ほんとにギリギリで良作って感じで、かなり危うい映画でもある…
まぁ邦画のディザスタームービーとしては合格点かな、今回のレビューはオリジナルの「日本沈没」とは全く比較しておらず、あくまで単作として評価した結果です
超名作と比較してもお門違いなんでね

ディザスター映像に関して当時にしてはよく頑張ってる、「2012」の低予算版だと思えば、さすが樋口真嗣といった感じ。前半は人間ドラマ少なめで政治ドラマや田所教授のお話が中心であるため非常にバランスが良かった。後半からは邦画の悪いクセが連発で大失速…

東宝側の意向で人間ドラマが無理やり追加されたせいもある。樋口自身も日本沈没の大ファンであり、不本意ではあったらしいが、逆らえない優しい性格が仇となりエンタメ路線へまっしぐら…ドンマイとしか言いようがない😓
庵野のように絶対的存在がバックにいれば、こんなことにはならなかったはず…

主演2人の演技がかなり酷かった…
セリフ読みながらやってんのか?ってくらいの機械的演技で、監督の演技指導が悪いのかと思いきや、他のキャストは上手いのよw
単純にあの2人が大根だっただけだという…😓
ちなみに、総理役の石坂浩二は本当に演技が上手くて…さすがでした😌
途中退場早かったけどw

オリジナルと比較しなければ、邦画感マシマシのディザスタームービーでボロカス言うほど酷い映画ではないですよ、決して良い映画でもないけど…w
僕は前作の「ローレライ」の方がかなり好き
総評としては、日本沈没ファンの樋口真嗣に自由に作らせず、金儲けのエンタメ路線へ舵を切った東宝側の責任…

ちなみに樋口真嗣とセットで付いてくる國村隼とピエール瀧、契約でも結んでんのか?って思うけど、樋口真嗣の人柄が彼らを惹きつけるのかなと…

どんなに映画オタがハイエナのように貶しても、俳優やスタッフ、映画関係者がたくさんついて来るのは、樋口組の製作現場の居心地の良さが理由かも…

ずっと悲壮感漂う本編で、唯一大爆笑できる神シーンは、僧になった富野由悠季と国外退去する上級国民 庵野夫妻

富野由悠季のシンクロ率無限大♾だろw
岩ちゃん

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