人生に悩み始めたら観ようと思っていた本作、今だ、と思い立ち鑑賞。嗚咽するほど泣いた。
エドワードを見ていると人生の幸せに比例するのってお金じゃないんだなと思えるし、本人たちの周囲を取り巻く環境がわりと真逆で、ちょっとグリーンブックを思い出した。どれだけお金があって裕福でも埋まらない寂しさをエドワードは持ってて、家族から愛されているカーターにはエドワードが持ってないものを持ってる。そんなふたりが「死ぬまでにやりたいことリスト」を書いて旅をする。王道ハートフルストーリーの筋書きだなとは思うけど、お涙ちょうだいでも説教くさくもなくじんわり台詞が沁みてくるような心地よい作品だった。
カーターの奥さんがもう"愛"そのものでしかなくて、カーターの幸せは彼女を選んだことにもあるんだろうなと思った。一言一言があまりにも愛に溢れていて涙。
でもいちばんぐっときたのはリストから「泣くほど笑う」の項を消したときの、ふたりが病室で屈託なく大笑いするシーン。もうなんだか堰を切ったように泣いてしまって、そこからラストまでずっと泣いてた。
せっかく与えられた人生、躊躇ったり臆病になる暇なんかない。なんでも思いの向くままに見て感じて歓びを誰かと分かち合おうと背中を押してくれる、ちょっと表紙の色あせた大切にされている本のような映画だった。