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風が吹けばのmat9215のレビュー・感想・評価

風が吹けば(2021年製作の映画)
2.0
グレゴワール・コランは、一時期、クレール・ドニ映画の常連だった。『美しき労働』はその中の傑作だ。シワいをした青年は、そのままシワい顔のオヤジになって、本作ではシワさのゆえか、シワの入った麻のシャツを着ている場面が多い。

見事な眺望を収めているのに、映画としては今ひとつ感興が湧かなかった。飛行機が出入りしない空港とか、そこの水を汲んで売り歩く少年とか、ストレートな寓意には心が動かされない。コランと少年が最後まで対面しないのも、ある意味で予定調和。
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