特に香港映画マニアではなくとも、アラフォーより上の映画ファンであれば、好きな映画、監督、俳優を「必ず」いくつか上げられるのではないか。
また、海外旅行が「やや背伸び」であった時代に、最も気軽に行ける旅行地でもあった。(トランジットも多かった。)
仕事も含めリピートしていた方は多かろう。
経歴を読むと、マニアでなくとも馴染みのある、香港映画黄金時代を担った監督7人によるオムニバス。
50年代から未来?!までの7短編。
それぞれの時代の香港を、それぞれのカラーで、それぞれの風景を切り取っており、懐かしくも楽しい。
けどそれはノスタルジーでもあり、企画されたときの強い想いに切なくなりながら観ていた
……のだけど、最後のツイ・ハークの一本で、香港的な、あまりに香港的な笑いの世界をぶちこまれる。
50年代生まれの香港人の想いと、「転がり続ける」気概を詰め込んだ作品でありましょう。
冒頭に記した、多少なりとも香港の雑多でキラキラとしたイメージに馴染みのある方は、観ておくべき一本。
香港の教師の離職が激増しているニュースを観た日に。
観に行って良かったです。