アンモナイトのように、長い年月眠っていた感情が目覚める。
なんとも地味な題材なだけに、この人物メアリー・アニングは実在の人物なのか?このストーリーは事実から着想を得たのか、全くの想像なのか?とても気になった。
実はメアリー・アニングに、自分自身を投影して、監督フランシス・リーが物語を考えたとか。
そして関係性はよく分からないけど、シアーシャ・ローナン演じたシャーロットも実在していたらしい。
1840年代に考古学やらアンモナイトやらに人々の関心があったというのがさすが英国だ。
そしてメアリーは、古生物学者なのに、なんでそんなに貧しい生活をしているのだろうか?
こんなにも女性というだけで、差別されるのだろうか。
発掘品は大英博物館に展示されているというのに……
感情をなくした母と、感情を封印する娘の貧しい生活が痛々しい。
そこに金持ちの若く美しい女性が現れる。
ケイト・ウィンスレットのたくましい背中、微かに美しさを残した顔立ち。
シアーシャ・ローナンの可憐さや無邪気さが際立つ。
そして、次第に惹かれあっていくふたり。
「ゴッズ・オウン・カントリー」
の監督だけあって、やはり性描写が生々しい。
そしてラストも曖昧。
それでも、明るい光が差し込むような感覚の終わり方でした。