ねこ無双

テディのねこ無双のレビュー・感想・評価

テディ(2020年製作の映画)
3.5
珍しいフランス産青春人狼もの。

森の中で正体不明の獣に襲われてしまった青年テディは、その日を境に体の異変を感じるようになる。

学校を中退してるテディ。
ぺパンという男と車椅子のおばさん3人で暮らしてる様子が描かれるんだけど(2人は里親らしい?)、どうやら村民からは変わり者として疎外された存在のよう。
日々感じる苛立ち、恋愛事情が描かれる前半はもう青春ものという感じだったのだけど、やがて暴発する日がやってくる…。
学校での惨劇は『キャリー』を彷彿とさせるところもありスリリング。

狼人間のルックスは、おしりにもふもふがあると嬉しいんだけど今回はそれは無し。
ちらっと見せるボディは毛だったり落ちた肉だったり、一瞬すぎて…。
ちょっと謎なのが目から生えてきた毛。狼って目からも毛が生えるものなの?それともミュータント的なものなのかな…。

登場人物中、主人公と暮らすペパンがとても暖かなキャラクターとして描かれていた。誰よりもいち早く主人公の異変に気づいてくれて、効くか効かないかわからないようなお祓いしてくれるとことかちょっと笑えるステキなシーン。
いつも通りシリアル出してくれたり。
とことん孤独という訳では無かったと思うけど、むしゃくしゃとした社会への不満は募り…。

いつもの食卓にいつもの会話。
でもそれはいつもとは違う朝。
ラストの余韻が良かったです。