こなつ

運命の回り道/リンボーのこなつのレビュー・感想・評価

運命の回り道/リンボー(2020年製作の映画)
3.5
難民申請が下りるのを待つ、色んな国からやって来た難民たちを描いた本作
題材としてはヘビーになりそうな物だけど、独特な間合いとポスター画のような美しい映像によって、いい意味で軽く観られた
特に映像の雰囲気はどことなくウェスアンダーソンさを感じる
あそこまでガチガチな感じはなく、全体的にゆる〜い感じだけどそれが良い

難民として外国に逃げてきても、その地で難民として認められ権利を手にするまでが途方もなく長い
長いというかほぼ認められなかったり。
故郷と家族を捨て難民として認められるのを待つのが果たして前進なのか?

冒頭でも書いたように、展開やテンポは緩いのだが、置いてきた故郷と家族との関係や、自分の過去との折り合いの付け方など、テーマがしっかりしてるから映像に反して中身がしっかりしてて見応えがある

荒涼としていて何もない、行く先に希望を感じられないようなスコットランドの僻地だけど、それでも景色が美しい
あんな所でぼけーっと数週間暮らしてみたい
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