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運命の回り道/リンボーのILLminoruvskyのレビュー・感想・評価

運命の回り道/リンボー(2020年製作の映画)
3.8
原題『Limbo』(2020)

監督・脚本 : ベン・シャーロック
撮影 : ニック・クック
編集 : カレル・ドラク、ルチア・ズッケッティ
音楽 : ハッチ・ドゥムイルピエ
出演 : アミール・エル=マスリ、ビカシュ・バイ、他

スコットランドの離島に滞在し、難民申請の処理を待っている間、文化認識の授業を受けている 4人の亡命希望者を描いたオフビートなコメディドラマ映画。

「難民」映画。

イイ映画でした。

前半のカウリマスキ的なオフビートコメディから中後半のシリアスな展開で作品のトーンを引き締め、コメディと悲劇のバランス良くしてクライマックスに持っていくあたりはちゃんと王道エンタメとしての構造に沿っている手堅い作りの作品で、
登場人物たちを軽視することなく、思いやりと理解の場から現実の問題を扱っている真摯なイイ映画でした。

スコットランドの沖合、離れ小島の荒涼とした自然風景を難民達の心情とダブらせ、さらに雪が降りはじめた中盤以降の展開でも風景、天候を作品のトーンとして巧く取り入れていて、監督のしっかりとした演出力が伺え、後半のファルハドの口を手で隠す仕草を持ってくるあたりも手堅くて上手だなと。
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