Hideko

シンプルな情熱のHidekoのレビュー・感想・評価

シンプルな情熱(2020年製作の映画)
4.0
原題: Passion simple
英題: Simple Passion

レティシア・ドッシュ…飾らない自然体が魅力的な彼女。『若い女』は未見ですが数作で見覚えがあります。自分が思うところの…になってしまうけれど容貌から生活まで典型的なパリジェンヌなんではないかなぁ。

「この人がいないと生きていけない、と思うほどの相手がいなくてどうやって生きていったらいいの?」と言わしめ、激しく共感。そんな出会いに恵まれる人もいれば、一生無い人もいる。

相手の男性は、バレエ界の孤高の天才ダンサー、セルゲイ・ポルーニン。この人がまたセクシーなんですよね。私の好みではないけれど、惹かれる人がいるのは女性としてよくわかります。

そして、美しいのが2人のラブシーン。明るい光が、2人の肉体をモザイク一切無しで包み込む。もういい加減にモザイク入れるのやめたらいいのに…と思う。せっかくの肉体がかえっていやらしく汚くさえ見えてしまう。自分にとってはミケランジェロのダビデ像の全裸もポルーニンの一糸纏わぬ姿も何ら変わらず美の極地です。

色白の人や人種特有のホクロの多いレティシアのヌードもまた最高に美しい。女優だから…とケアや整形しまくって美しく見せている姿なんて私にとっては全然魅力的じゃない。

本作は、趣味や嗜好は違えどセックスが良いから好きなのか何が何だか分からないけれど、とにかく姿を見ただけで、お互い自分の身がとろけそうになるような、そんな恋愛の経験者なら支持するだろうし、ただのエロ作品だと思う人もいるだろう。

それはそれでいい、自分の体験や願望に委ねて観てほしいと監督は思っているのではないでしょうか。
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