けーすけ

Summer of 85のけーすけのレビュー・感想・評価

Summer of 85(2020年製作の映画)
3.4
1985年、夏。海へボートで出ていた16歳のアレックスは天候の急変に動揺し、転覆させてしまう。そこへ偶然通りかかった18歳のダヴィドがアレックスを助け、二人は急速に仲を深め親友以上の存在となった。しかしそんな日は長くは続かず・・・





本作が気になる人はオフィシャルサイト等のあらすじは読まずに観た方がいいかもです。話の流れの重要なポイントがことごとく書いてあるので…。読んでしまった場合は一旦忘れましょう!笑

少年の恋を描くいわゆるBLものなので、そういったものが苦手な人には向いていないかもしれないです。(レーティングはPG12)




物語はアレックスとダヴィドが出会ったところの回想から始まるのですが、回想中に現在の話も時折差し込まれるので集中しないと時系列が分かりにくいかも。


大好きになった対象が同性というだけで、根底はいたって普通のラブストーリー。それほど生々しいシーンもなく、二人がキャッキャウフフしてるシーンは微笑ましかった。


ダヴィドに何かが起こることは冒頭で提示されているとはいえ、その出来事が予定調和すぎるかな、、、と感じてしまったところ。
また、主人公アレックスが元々同性愛者だったのか、ダヴィドがきっかけで目覚めたのか等の描写が少し弱く感じ、あまり感情移入ができなかったのが残念。


しかしながら主演二人の演技がとてもいい!アレックス役、フェリックス・ルフェーヴルの燃え上がる恋の気持ちを迸らせた感情表現の生々しさ、そして少し年上でワルの雰囲気を醸し出すダヴィドを演じたバンジャマン・ヴォワザンも適役だったかと。
二人が言い争いをしてダヴィドが涙を流すシーンの表情が凄かったのでご注目。



BGMも80年代のものが多く使われており、THE CUREの「IN BETWEEN DAYS」や、劇中で重要な曲となるRod Stewartの「Sailing」が絶妙。
楽曲と海や空の青さ、美しさも相まって1985年へ連れて行ってくれる事間違いなしとなっております。


2021/07/25(日) オンライン試写にて鑑賞。
[2021-069]
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