このレビューはネタバレを含みます
客観的に見れば衝動的でばかみたいだけど、それでもこれが恋なんだろうなと思った。
恋をしてるときの人間の知能って信じられないほどレベルが低くなるからね。
冒頭の「これは君の物語じゃない」が嫌に印象に残る。
これはアレックスの物語。
ダヴィドの顎が長めなのが終始気になってしまってごめんなさい。笑
それにしてもダヴィドがあまりにぐいぐいくるもんだから、どんな悪いこと考えてんだとめちゃくちゃに疑って見ていたけど、蓋を開けてみたら遊びたかっただけ、飽きただけって!なんかもうひとひねり欲しかった感があるけどもうひとひねり入れてしまったら恋の話じゃなくなるか。笑
けどダヴィドの家もなんかいろいろあったんだろうな。
父親が亡くなってから大変だったのかな。なんか母親、変だし。。
正直、アレックスのパンツ脱がせたり変に可愛がったかと思えば怒りの矛先になったり、まともな精神状態じゃなさそうで、まさかダヴィド母親から性的虐待受けてたりしないよな?
とか勘ぐってしまった。
そう考えると、「遊びたかっただけ」はウソかなって気もするし。
ダヴィドが母親のことを「見たいものしか見ない」と言っていたのが心にひっかかる。
それにしても墓の上で踊って欲しいという発想も真意も私には理解しきれず、全体的になんともまとまりのない感覚だった。
結局ケイトがいちばんまともでいい人だったな。
アレックス役のフェリックス・ルフェーヴルくん、ダヴィドに恋してるときの顔が上手すぎだよ。
いちばん期待していたのはファッションや街並みの美しさだったんだけど、これはちょっと期待しすぎた。
「君の名前で僕を呼んで」があまりに美しかったので、比べるもんじゃないけど比べてしまった。
ノスタルジーもあまり感じられず。スマホがないことくらいかな。
冒頭のカメラ目線で「これは君の物語じゃない」もそうだし、「ここでダヴィドが登場」「ケイトが登場」というような説明が入る感じも含めて、これはアレックスが書いたアレックスの物語なんだよね。
そうだとすると、きっとこれ、大半の事実の中に、脚色や空想も入ってるってことにならん?
そういう風に見せてると思ったけど、どうなんだろう。
全体として悪くないんだけど、ポスターを超えてこなかった。