風来坊

ネバー・ダイの風来坊のレビュー・感想・評価

ネバー・ダイ(2018年製作の映画)
2.5
スタントウーマンとして生計を立てているクレイ。しかし父親が病気で医療費が嵩み、生活に苦労する中スタントの仕事場もトラブルで休業状態に。
そんなある日、彼女の昔の仲間が現れデカい儲け話を持ち掛けて来るのだが…。フィリピン製のバイオレンスアクション。

フィリピン映画は荒っぽいがアクション映画の秀作を産み出す事があって注目している国だったりします。
主人公のクレイ役の女優さんがなかなか可愛くて好印象。
スゴいっていう感じではないが、アクションはなかなか頑張っていました。

カメラレンズに色を入れているのか妙に黄色がかった映像が特徴。
何を意図しての事か考えましたが、却って観づらいしフィリピンって大気汚染が酷いのか?と思ったくらい(笑)
変なところでスローモーションを入れたりと変わった演出も効果が出てるとは思えません…。

児童誘拐をテーマにしているのはフィリピンで社会問題になっているので陰惨でリアリティーがあります。
かなりゴア描写が強いのかと思いきや、人体破壊シーンはカット割りやカメラワークで肝心の部分は移していない…。このテーマでそれはないんじゃないかと思いますね…。

昔の仲間としか描いていないのでなんであんなにタフなのかとか、仲間との間にそれほどまでの絆があるのかに説得力ないのが残念。

敵との追いかけっこと隠れんぼがダラダラで展開に締まりがなく面白くないです…。ウリのはずの格闘アクションもダラダラと続くので飽きて来てしまいます。
この映画も音楽を無駄に使用していてうるさい…。足音が迫って来る音とかは無音でやらないと緊張感が高まらない…。

逃げているのに大声出すとか、まだそんなに動ける体力あるなら逃げられたろとかツッコミどころも満載。
悲愴感はあるが、ちょっとやられ過ぎじゃないかと思う。
女性ならではのスピードを活かして華麗にかわせという、父の教えはどこへ行きましたか(笑)

ダラダラ続くのが難点ですが泥臭い格闘アクションが長く展開されるので、バイオレンスアクション好きならまずまずは楽しめます。
しかし…鑑賞前の期待を上回る事はなく、ガッカリしてしまいました。

まとめの一言
「出血多量お構いなし」
風来坊

風来坊