キャラクターがとても人間臭い。
フル・モンティと近い空気を感じ、同作品を好きな自分としてはとても楽しみました。
マッツ・ミケルセン目当てで見る方が多いのでしょうが、彼のファンであるかは問われない素敵な映画ではないかと思います。
癖がなく、どなたでも入り込める見やすい作りになってるかなと感じました。（飲酒経験がある方については特に共感できるのでは？）
もちろんこの映画を見てマッツ沼にハマってみるのもいいでしょう！
彼らが友情を育むきっかけとなる同好会のような集まりは、ただただ飲酒するのではなく研究の一環にするというひと捻りが効いている。そこが作品としての掴みにもなっている。見やすい映画ではありますが、フックにかかるいい設定を盛り込んでいる。
知的な楽しみ方はそれぞれにとって人生のリスタートのきっかけにもなり、しかしその成功体験に固執してしまう様子がリアルで共感できます。
それ故の失敗も愛おしい描き方をしている。
大きな悲しみもあるのですが、そこがひとつの希望にも繋がっていくという落とし所に作品が表現したい優しさのような物を感じます。
作品を通して絵作りや音響もとても凝っていて、特にマッツ扮するマーティがダンスする場面のこなれた美しさが最高でした。
飲酒についての啓蒙にもなっているので、とても親切な作品。
