オリジナル脚本作品のように感じられるのは、あまりにも事実と思えないせいか、アニメのせいか。
ディープフェイクのほかにプライバシーを守って事実を伝える手段のひとつとして、今後増えそうなジャンルだなと思った。
その土地における文化や価値観が強く影響する話だから仕方ないとはいえ、同性愛と移民という大きなテーマの混在はお互いを打ち消し合うような印象があった。
非道なことをいうようだが、本当に命が助かりたいと考えての行動なのだろうか?
「船に乗りたくない」なら戻って死を待つほかない。
「外で気晴らしをしたい」せいで自らを危険に晒すのは全てを無意味にするのでは?
『チェチェンへようこそ』でも「この部屋は嫌だ」とか「窓を開けたい」だとかわがままを言って脱走したのち行方不明になった女性がいた。
亡命はそんな快適な旅行ではないし、恋愛する余裕はできるものなんだなと思った。
事情はあれど、それで危険に晒されるのはその国の人たちなので「どうせ私たちは不法滞在者」とふてくされてられても困る。