ちゃんしん

人数の町のちゃんしんのレビュー・感想・評価

人数の町(2020年製作の映画)
2.2
現実にありそう…な話。

よくニュースで銀行口座なんかの売買なんかを目にすることがある。
借金地獄から、どうしようもない状況に追い込まれた人が生きる為に自分の人権を売ってしまうような仕組みが、既に反社によって構築されているようにも感じる…。
まあ、こんな施設は昔ならタコ部屋として強制労働的なところだったと考えられるが、良い環境は全くの別物として、特殊詐欺みたいな犯罪目的の為に集団生活させているものは現実にあるのだろうな…。

人権を搾取されてしまえば、一般社会では存在しない人、存在自体があり得ない人になってしまう…。
もはや一般社会では生きていけない、生きることが許されない状況になる。

作品の中では、こんな良い環境、甘い環境の施設を見せているが、海外の特殊詐欺拠点みたいな環境が現実なのだろう…と思う。
この施設内の方が衣食住が保証され、安全で安心みたいな表現がされているが、実際は、ただの奴隷でしかない…。
朝から晩までみっちりと働かされるだけなのだろう。
外出も出来ない、趣味趣向の選択肢もない、自由時間もない…。
現実はとんでもないものだと感じる。

そんな状況に陥らないように注意して生きていかないと、今の世の中には、あまりにも多くの罠がそこら中に存在している。

甘いものには罠がある…。
おかしなものには何かある…。
儲かる話には裏がある…。

人はその大小があるにせよ、良い人間と悪い人間が半々、存在している。
自分が友だちだと思っている人でも、悪い影響を受けていれば、自分を守る為に簡単に悪の仲間にさえなってしまうこともある…。
よくよく注意しないといけない世の中になってしまった…。
悪が蔓延れば、ますます世の中が悪くなってしまう。

あちら側に染まってしまった主人公…。
悲しいことに、それを良しとする人が増えているように感じる。
日本はそんな社会になってしまった…。
怖い世の中だよ…。
ちゃんしん

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