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スパイの妻のtomひでのレビュー・感想・評価

スパイの妻(2020年製作の映画)
3.0
先日観た「ドライブマイカー」の監督、濱口竜介が脚本を担当したこの作品がNHKBS4Kで放送されたので観てみる事に。この映画の監督は黒沢清。

それなりに楽しめたが、映像の質感が普通のテレビドラマの様でなかなかしっくりこなかった。タイトル表記にHDRとあり、暗部と明部はしっかり観る事が出来るが、逆に映像のコントラストが全く感じられない。TBSの日曜劇場あたりのテレビドラマの映像っぽくて悪くはないが映画の質感には感じられない…。自分は4Kテレビで観たが、これを劇場で観れば映画っぽく感じられるのだろうか?

美術は本当にチープ。屋外シーンの垂れ幕や看板、4KHDRでよく見えてしまうからなのか、そのチープ感がとても伝わって来て残念でしかない。映画後半の病棟から外に出る大事なシーンの蒼井優の足元でチラホラ燃える焼け跡の置きました感、燃える街のチープ感が残念でめちゃくちゃ醒める。細部がよく見えるなら今までの3倍丁寧に作らないとなぁ。

ドラマはそれなりに楽しめたが、映画後半のフィルムの展開はこちらの想像を超えて来ない。それでも蒼井優の演技はとても良かった。
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