グッチー

スパイの妻のグッチーのレビュー・感想・評価

スパイの妻(2020年製作の映画)
3.5
ヴェネツィアの銀獅子賞受賞で注目された、黒沢清監督の作品。

元はNHKのドラマとのことで、セットや画面の明るさなど、映画全体から漂うドラマ感が気になりました。

ストーリー的には、731部隊がやっていた戦争中の人体実験という日本の闇を明らかにするため、資料を手に入れた夫とその妻の逃走劇というような感じでした。

ラストの展開は解釈が分かれる感じだったと思いました。
夫が国外へ逃げるために妻を利用したとも見れますが、ハッピーな展開を期待するなら、直前の「君はスパイの妻ではない」という言葉の通り、逃亡事件とは無関係を装わせ、戦後にアメリカで再開するための大掛かりな伏線であったということなのかなぁと。

チープな映像は気になりますが、緊張感のある展開が続く感じが楽しめる作品ではあったと思います。
グッチー

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