スパイの妻のリトルブラザーのレビュー・感想・評価

演出はいつもの最高の黒沢清。最後の病院のシーンが「CURE」っぽかった。NHKが関わっているからか画面の質感が朝ドラっぽく、らしくないのだが、ふんわり明るい室内で、窓を閉めて暗くして、白黒のフィルムを写すのは対比としても面白い。蒼井優の演技は過剰に感じるが、そのおかげで夫婦のイチャイチャシーンが見ててにやけてしまうくらい良いのでこれはこれで。映画の伝える、あるいは扇動する力をテーマにした作品でもある。