佐藤克巳

サーカス五人組の佐藤克巳のレビュー・感想・評価

サーカス五人組(1935年製作の映画)
4.0
古川緑波原作、ジンタとはおそらく仁丹のデザインからの連想の様だが、ドサ芸人の悲境が侘しい成瀬巳喜男監督の佳作。サーカス男団員のストライキで、団長丸山定夫一人と娘堤真佐子、梅園龍子他女団員だけになり、マネージャー森野鍛治哉が広告宣伝楽隊五人組大川平八郎、宇留木浩、藤原釜足、御橋公、リッキー宮川をピンチヒッターで雇うが波乱の結末。大川と堤は、洗濯のエピソードから恋仲になるが、楽隊が解雇になり町を去る時の二人の悲しい別れに、小津安二郎「浮草物語」の影響が濃く現れている。
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