CHICORITA主任

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバースのCHICORITA主任のレビュー・感想・評価

5.0
マルチバースから複数のスパイダーマンが集結するシリーズ第2作。
前作もその後のアニメーション表現変えた歴史に残る傑作でしたが、本作は映像面・ストーリー面でさらなる進化を遂げた大傑作。

「紙に印刷されたコミックのルック・質感を再現しつつアニメとして動かす」という本シリーズ独自の表現は健在。キャラクターや世界によって異なる「画風」の表現やバリエーションはさらに豊かになり、登場人物の感情による表現の変化もより積極的に使われエモーショナルな映像に。

3D上映ならもっとその表現を味わい尽くせそうですが、残念ながら今回は2D上映のみ。制作がギリギリだったため間に合わなかったという噂もあるので、今後の3D版公開を期待したいです。

ストーリー面は、ヒーローとして独り立ちしたマイルス、そしてグウェンに突きつけられる「トロッコ問題」。愛する1人を救うか、世界(多数)を救うか。
マイルスは「両方救う」という実にヒーローらしい考え方をブレさせることはないので、今作の葛藤のドラマは主にグウェンが担います。終盤にかけて涙腺を刺激する展開が続くので、ぜひハンカチのご用意を笑

マイルスには思わぬ敵が最後に登場し、今後のドラマの盛り上がりを予感させますか、本作はここまで。次作『ビヨンド・ザ・スパイダーバース』に続きます。

前半を中心にギャグシーンも満載、過去の様々なシリーズからのカメオや小ネタも多く、情報量はテンコ盛り。2時間半があっという間でした。
ヒーロー映画、そしてアニメーション映画の現在最高峰を見せつけられるとんでもない一本。これを見逃す手はありません。
ぜひ今すぐ劇場へ!
CHICORITA主任

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