ManOfIron

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバースのManOfIronのネタバレレビュー・内容・結末

4.4

このレビューはネタバレを含みます

ええもん見していただきやしたぁ!!
あざっしたあぁ!!!

☆圧倒的アニメーションでぶん殴られ、痒いところに手が届く神アクション、そして全てのカットがコンセプトアートのような美しさ

◯前作を超えるぶっ飛びアニメーション。序盤の羊皮紙ヴァルチャーは完全にその真髄を見せつけるためのシーン。この全てのカットを作るのにどれだけの才能と労力が費やされたのか想像もできない。
◯みんな大好きスパイダーパンクの絵は面白い。新聞のスクラップみたいな質感だったり、それを自然に三次元の動きに適用できているのもスゴイ。
◯グウェンのユニバースは、すべて水彩画のようなタッチで描かれている。この世界がもうほんとに「全カットがコンセプトアート」という感じの美しさで、ずっと見ていたくなる。写実的要素を排して、グウェンの内的世界をそのまま投影したような背景・カラーリングを使うというのは前作からのとんでもない進化を感じた(かっこよさだけじゃなく、状況説明の補助としてアニメーションを使っている)。
◯スポットの能力は"アニメーション映え"する能力。初登場のマイルズとの戦闘から全く予測できないかつ楽しさとユーモアを兼ね備えた素晴らしいシークエンスを作っている。覚醒後のビジュアルも怖くてかっこいいい。(なんかEveのMVで見たことあるような感じもしたが)
◯アクションが神すぎた。前述のヴァルチャー戦のシークエンスは「足りないものがない」と思うほどの完成度で、見ていて快感すぎる。
◯イントロ個人的に大好きだった。前作を受けてどんな作画・どんな物語が待ち受けているのかとドキドキしている観客のボルテージをふつふつと上げてくれるグウェンのドラムプレイ&モノローグで「期待を裏切らないねーーー!!!」って感情に。
◯家族とのやりとりは、笑えるシーンを挟みつつも相当感動的に仕上がっている。前作と対照的に母親とのインタラクションが多めに描かれているのも好き。(前作でマイルズが実家に帰っちゃった時に、問いただそうとするお父さんに対してお母さんが優しく話を聞こうとするシーン。正直あそこ見た時にもっとお母さんとのやりとり見たい!!と思ったよね。)
◯終盤のドキドキは流石の演出としか言えない。途中で何度か感じた微細な違和感を一気に回収するアーロンの出現、そして"Earth 42"のどデカいグラフィティで衝撃が走った。前作の時点でマイルズのクモがグリッチ起こしてた事など伏線はあったようだが、全然気づいてなかった。これに関しては気づいてなくてよかったかもしれない。あと二部構成だという情報も知らなかったので結構びっくりした。(というか、3分の2くらいから本当に終わるのこれ?とずっと思いながら見ていた。)

×ストーリーは前作より若干弱かったかなと思った。しかし、二部構成のpart1なので単独で評価するのはナンセンスである。
×ストーリー薄めなのもあり、(スパイダーマンの)ファン以外の人へのウケは前作より劣るだろうなという感想。イースターエッグで喜ばせるシーンの割合が多かったように感じた。
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