ジャッキーケン

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバースのジャッキーケンのレビュー・感想・評価

4.6
帝国逆襲でインフィニティウォーなスパイダーバース2

1作目がアメコミ映画史はおろかアニメーション界においても歴史的な傑作であったので本作は「ダークナイト」からの「ダークナイトライジング」レベルのハードルだと思ってて二部作の前編というこど大いなる期待を寄せて見たのだが

ヤベェ!!!!
これ1年待つのしんどいなぁ!!!
インフィニティウォー以来の「これは待てねえよ!」ってパート1

てか今年the 続編に続く!みたいな映画多くね?ワイスピも反則級のラストだしどうせデッドレコニングもめちゃくちゃ良いとこでお預けされる。ヤリ捨てされるのに欲しがってしまうヤリマンの気持ちが分かる

スパイダーソサエティなるあらゆるユニバースから集められたスパイダーマンたちを率いるスパイダーマン2099 akaミゲルオハラと敵対せざるを得ない状況になってしまうシビルウォー展開

前半のヴァルチャーvsグウェンもなかなかの作画そこからのスポット戦はコメディ寄りながらもマルチバース要素の伏線であったりこんなポンコツそうなスポットがこんなやべぇ脅威になるとは!

スパイダーソサエティのシーンはレディプレイヤー1並みの情報量
スパイダーマン一つのコンテンツにこれだけの膨大な小ネタがあるとはと改めてスパイディに脱帽
そりゃやっぱりオタクはよだれを垂らしながらあれやこれやと小ネタにボッキする

スパイダーソサエティvsマイルズの壮大な追いかけっこはユーモア満載
スパイダーキャット、スパイダーザウルス
いやどこのユニバースにそんなスパイディおんねん!世界広すぎだろ!

結構ほほぉとなったのはマイルズの存在意義を異端とみなすかの展開で
ベンおじさんが死ぬ展開や
〇〇が死ぬ展開などスパイダーマンの定番となるイベントに反することが起きると「カノウ事象」と呼ばれる特殊現象が起きちゃうから色々あかんぞみたいなことになるんだけど

その伏線がエゲツナイし前半もしっかりと忍ばせてるしそこからのクライマックスのどんでん返しがいわゆる「セブン」のプレゼント箱のそれだったり「ユージュアルサスペクツ」のカイザーソゼの正体が明らかになるシーンばりにゾッとする展開でなおかつ最高にかっこいい

時間軸に影響を及ぼしてしまうから大切な人の死を見過ごすことができるのかってところもシビルウォーのようなトニー側かスティーブ側か一辺倒になりきれないもどかしさも見事

グウェンも熱い冒頭の暴走ソロバンドから自分の居場所を見つけ信念を貫くか組織にいるべきかと葛藤、そこからのあのラストはラストだけでもグウェンの成長があって良いし熱い

スパイダーパンクに惚れないやつはいない