藍紺

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバースの藍紺のレビュー・感想・評価

4.2
前作も素晴らしかったので、あれを超えるのは難しいだろうと思っていたけど間違ってました。ごめんなさい、前作超えです。凄かった。クリエーターたちの凄い熱意と労力が伝わる作品。ポップでアーティスティック。視覚からも聴覚からも情報の大洪水が押し寄せてきて圧倒される。

スパイダーマンが今までどんな過酷な運命にあってきたのかはウンザリするほど観てきた。ある時は肉親を失い、ある時は恋人を失い、そして親友を失ってきた。ティーンエイジャーが経験するにはつらすぎる出来事なのに、ヒーローは時に大切なものを失わなければならないという呪いに私自身もかかっていた。“大いなる力には大いなる責任が伴う”ってやつですね。この言葉は当時若かった私も色々と考えさせられた。でも今作は本当にそうなの?と横っ面をビンタされた映画だった。
マイルスとグウェンが逆さで摩天楼を眺めながら会話する姿に涙が止まらなかった。自分もスパイダーマンになった気持ちになったし同時に、スパイダーマンの母親世代になった今、二人の幸せを願わずにはいられない。

“運命を受け入れる”か、それとも“運命なんてブッつぶせ”か。
グウェンのラストカットに「うおー、待ってた!!やっと来たーーー!!!」と心の中で叫んでまた号泣w 次回作がどんな結末を迎えるかわからないけど期待させる終わり方だった。
2024年までは死ねない。
藍紺

藍紺