前作から約4年半を経ての続編はアニメーション映画の限界をさらに押し広げた大傑作。
前作を上回る画面の情報量の多さの中で字幕を読むのは避けたいなと思ったので、今回も初見は吹替で鑑賞したけど正解だった。
すべてのフレームに魅力的なディテールが豊富に含まれてて、あらゆるアニメーションのスタイルやルック、色彩、ダイナミックな構図の大洪水。洗練されたハイセンスなデジタルアートを浴びたかのような体験は、劇場のスクリーンでなければ味わえないよね。
カラフルで鮮やかな世界観で展開するストーリーもさらに深みを増し、マイルスやグウェン以外にも豊かなバックストーリーを持つ多彩なキャラクターが次から次へと登場。
とりわけパンキッシュなホービー・ブラウンが最高過ぎて大好きになっちゃう。ミゲル・オハラもどこか嫌いにはなれないんだよね。
そしてマルチバース恒例サプライズの連続で、「そう来たかー！」と思わず息を呑んだ。“スパイダーマン”というキャラクターのポテンシャルの高さよ…。まあこの辺はネタバレ厳禁。
全てのアースのスパイディに定められた“カレンイベント”などという残酷な運命を受け入れろなんておかしい、抗うべきだと戦うモラレス。前作から身体も心も成長した彼が家族との関わりやマルチバースでの経験、葛藤を通じて自分の道を見つけ、人生の試練を乗り越える物語。
今作でのラストの展開から続く次作もめちゃくちゃ楽しみ。このままクオリティーを落として欲しくないから、時間かかってでもいいのでまた最高の続編を作って欲しいな。
