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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバースのNowLoadingのレビュー・感想・評価

4.6
 今日のマーベル。冒頭のSONYロゴの中に90年代の「イッツァソニー」CMを思い出した人いたらいいねして欲しい。

 「ヴェノム」のポストクレジットにて初めて観た時は、なんじゃこれ?と懐疑的になったのももはや懐かしい。前作の大傑作ぶりから果たして超えられるのかと心配になっていたが、本作は正に映画通りに次元を超えた。

 ただでさえ複雑な表現であったアニメーションを、コミックの域を超えてより三次元的表現が高まっている。レベルアップとかパワーアップなんて言葉では足りない。PS4版スパイダーマンにおいて、チュートリアルでキングピンと対峙するピーターとラスボスのオクトパスと対決しようとするピーターでは天地の差があるぐらい強さが異なる(主にガジェットでではあるが)感じか。やったことない方はわからない例えだ。

 前作でマルチバースはあるという話だったが、じゃあなぜマルチバースなんかあるのかという疑問にもちゃんと本作で管理者がいるからという話になっていて、それぞれに同じ宿命を辿るというスパイダーマンの根幹たる大いなる力と責任の話になるのもなんやかんやスパイダーマンらしい。そういう運命の大事なテーマは外さずにでも運命に抗うスパイダーマンがいてもいいじゃんとマイルスが乗り越えるのではなく阻止しようとするピーターに出来なかった事をやらせようという新しい切り口は実写版では叶わなかったこと(望まれていないともいえる)で本作のより立ち位置の確立に大いに貢献している。

 かつてのMCUにはライバルがいた。それはDCもそうだし、SONYやX-MENもそうだった。だからそれぞれが切磋琢磨して結果的に一番面白いヒーロー映画を作るシリーズになった。ところがエンドゲーム以降どうなった?SONYは迎合し、X-MENはFOX毎吸収されDCば自滅している。その結果MCUの一強になり対して面白くないPHASE4が出来上がった。(無論NWHとGOTG3には大変感謝している)そんなときに本作のようにファイギを脅かすような新たなるヒーローが必要だ。本作はそれになりえる。是非マーベルの一等星となってこの閉塞感のある映画ジャンルに風穴を開けてほしい。SSUはまぁお手軽マーベル映画として今後もがんばって欲しい。

 最後に、ユニバのスパイダーマンザライドが来年1月で運行終了となるニュースを知った。必ず乗りに行くので誰か二泊三日でコスパの良い大阪のパックツアーがあればご教授頂きたい。(なにせ僕のスパイダーマンの一番好きなセリフがザ・ライドの「君達は保険に入ってないんだろ?」であるのだ)
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