なぎ

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバースのなぎのレビュー・感想・評価

4.0
アニメーション映画の枠を超えた、スパイダーマン好きのためのスパイダーマン好きによるただひたすらにスパイダーマンを出しておけばそれだけで十分楽しいお祭り映画……と見せかけて、一作目で張られた伏線を回収、我々の「ああはいはいあれね」に疑問を投げかける作品。

多様性多様性とうるさい作品よりもよっぽど多様性に富んだ作品だと思う。
色んなスパイダーマンがいるんだから、自分と同じ見た目のスパイダーマンもいるだろうと思わせてくれるのが自然で素晴らしいと感じた。

スパイダーバースに似たものはMCUの方で味わっているし、あちらも姿が見えたその瞬間に泣きそうになるくらい嬉しかったけれど、やっぱりそうなってしまうんだな……という悲しさや虚しさがあったので、そんなの全部打ち破って楽しく終わるものが一つくらいあっても良いんじゃないかと思う。そんな希望を託したくなった。

映像も素晴らしいクオリティ、主人公だけでなくヴィランも成長する恐ろしい物語でストーリーも良く、どうなるの!?というところで終わるのでマイナス1。早く見たい気持ちを抑えられないけれども、アニメーターやクリエイターに無理を強いることだけはしないでほしい。
のんびり来年を待ちたい。
なぎ

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