このレビューはネタバレを含みます
二部作の第一作ですから、しょうがないと思うけど、お話が間延びしすぎて退屈。
90分くらいにまとめて欲しい。
相変わらず映像は鳥肌ものなので、目を奪われるけれど、逆に疲れてもくる。
お話の導入部を語るには冗長すぎるつくりで、具体的に言うとスパイダーバースに入る迄のグウェンのシークエンスはもっとサラッとしていていいと思う。
前作の中では特に親密な関係を気づいていたピーターとのやり取りをもっと増やして欲しかった。
だって、せっかくスパイダーバースなんだから、前作で共闘した仲間たちがいつ出てくるのか気になるのは当たり前じゃないか。
ところが蓋を開けてみれば、グウェンとマイルスのやりとりばかりで、例えば、スパイダーマン:ノワールとか、スパイダーポークとか、出てくるのは本当に最後の瞬間。ある意味では次回作を楽しみにせざるを得ない演出だったとは思うけど、そこまで行くのに2時間以上かける必要があったかな。
マルチバースにアクセスするシーンでは、チェンの登場が一番印象的だった。ヴェノムとの繋がりはすなわちこのアニメ映画群が、いわゆるSSU…つまり、モービウスやヴェノムを含む凡ゆるスパイダーマン関連実写映画とのリンクをも作りうることを示している。
トム・ホランドやアンドリュー・ガーフィールドが出る可能性を想像するだけで鳥肌が立つ。
それを示唆するような場面は他にもたくさんあったので、第二作かつ完結編には期待しかない。
ある意味では、壮大な前段として、高評価がつけ難いのは、完結編での大きなカタルシスへの予感が強いとも言える。
つまり、まだ、正当な評価はできないということ。
好みで言えば、スパイダーパンクが大好きです。