ケチャこKechaco

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバースのケチャこKechacoのネタバレレビュー・内容・結末

4.3

このレビューはネタバレを含みます

映像が前回にも増して電子ドラッグですごい。
退屈に思うシーンが一切なくて、かと言って派手すぎて胃もたれするというのもなくて、バランス感覚がいい感じだった。
今回めちゃくちゃたくさんのスパイダーマンが出てくるんだけど、マイルス一人を大量のスパイダーマンを追いかけてる絵面が既に恐ろしくて強い。
マイルス、グウェン、ミゲルなど、どのスパイダーマンにも動きの個性があって、それがしっかり魅力になってる。
ただ色んなスパイダーマンが出てくるけどどの彼らにもちゃんとウィットに富んだユーモアがあるのがグッときた。

今回、至る所で『家族』の繋がりを描いていたのが印象的だった。
すれ違いはあるけど幸せにやれている家族、お互い愛はあるけれど断絶してしまった家族……家族がテーマなのかなと。

父とすれ違ってしまったグウェンは未熟だったり人間臭いところもあるけど、それも彼女の置かれた状況を考えると仕方ない部分もあったのかなと思い愛おしさがある。父と和解し吹っ切れた姿が晴々としていて、今回の映画の主役はグウェンかなぁと思った。
ミゲルは彼なりに運命を変えようとして擦り切れた大人なんだろうか。CMで悪役だと思っていたけど、本編を観ると彼なりの正義と信念があることが伝わってきた。マイルスに怒鳴りつける言葉は自分に言い聞かせているようでもあった。
悪役のスポットも、弱くて虐げられる側のルサンチマンを抱えていたのが印象的だったなぁ。


後半に続くとは思ってなくて最後の『つづく……』を観た時ズコーッとなったよ!!
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